12月午後授業店長にっき。「つくし文具店でロゴ、つくっちゃいました」

こんにちは。
しののいまちの教室スタッフの平嶋です。またの名を店長ヒラシマです。

12月午後授業「プロジェクトから場所を考える」ために、自分たちが実際に「場所」をつくりだそうと動き出したポップアップストア「ten」の企画。

お店の名前が決まったのは11月27日。
そこからあっという間に日は過ぎて、授業までちょうど二週間を切るところとなりました。
その間スタッフはなにをしていたかというと、今回の授業講師である萩原修さんの活動の拠点、東京の「にしがわ」へ行ってきたのでした。


12月4日(水) 8:00

戸倉駅にいつものメンバーであるコーディネーターの瀧内さん、事務局のまな、レイアウト担当福ちゃん、そして私が集まった。
そして今日は、事務局である小林稜治さん(年齢より老けてみられがち。ジブリキャラでいうところの、荒地の魔女。通称こばぴー)もいっしょ。
車だし(これが今回の主な仕事)と私たちの精神的サポーターとなってくれる。

白い息と、東京行のわくわく感で、ちょっとテンションの高いわたしたち。
夜勤あけの福ちゃんは変なテンションで、火花を飛ばす勢いだ。

車は朝の道を抜けて、東京へ。

なにせ時間のない今回のお店企画。車のなかの時間も無駄にはできない。
事務局のまなが中心となってMTGを進めていく。
「じゃあ、まずイベントから」

今回のお店では、担当が決まっている(一応)。
お店のロゴやフライヤーなどのデザイン関係は、まな。建築を学ぶ福ちゃんは、お店のレイアウトを。残ったわたしはお店の店長と、そのお店で開くイベントの企画担当ということになっていた。
東京行の前日、瀧内さんから「すてきイベント」の指令を受けていた。
その発表の場が、この車内。

「んー。実のところ、よくまだ考えてなくて。お店のブックサロンの内容とか、どんなお店の雰囲気になるのか、そういうものが見えてないと考えられないなと思ってます。」
この前、まなと大学で話した「ten」でやりたいイベントのことについて、すこし話す。でもやっぱり曖昧にしか話せない。
「ten」なだけあって、点とか店とか展にまつわることができたらいいな、とは思っていたけれど、まったく具体的なかたちとしてイベントを思いつくまでには至っていなかったからだ。

「じゃあ、次は…レイアウトで」
福ちゃんの出番。
「スケッチもってきた?」
と、瀧内さん。はい、と夜勤あけの福ちゃんは、眠気をおしころしてリュックのなかをごそごそ。

「…あの…スケッチは描いたんですけど、ノート忘れました」
エ―! まじか福ちゃん。ほんとかよ福ちゃん。せっかく描いたのに…と福ちゃんの部屋にとりのこされたノートを思う。
「なんか、他のに描ける?」
瀧内さんのその言葉に福ちゃん、勢いよく持ってきたノートにレイアウトを描きだす。カックカクの線で、間取りを描く。

「ロゴは?」
にんまりまながノートをひらく。これか、これか、これ…とそれぞれのロゴを紹介してくれる。
それぞれに想いがこめられていて、どれがロゴになってもいい感じもする。
そんなわたしの思いとは裏腹に、瀧内さんの指示がはいる。
それでいこう!とはならないみたい。

今のところ、お店のことで「よし、これでいこう!」というものはでてこなかった。
何も決まらないというのは、とても気持ち悪いし、不安になる。
何かひとつでも決めて帰りたい。そう思って、みんな話し合っていたと思う。


11:30

東京についた。
安定の小林力一は、西荻窪駅周辺に到着。
今日の予定は、西荻紙店、国立本店、つくし文具店という三つの場所をまわることになっている。
まずは腹ごしらえをしてから、西荻紙店へ。
偶然にも、わたしたちは萩原さんに会うことができた。8月の授業準備のとき、一度お話を聞かせてもらってから二度目の萩原さん。
萩原さんのあの落ち着いた、耳に心地いい低音の声が私はだいすきだ。
紙でできたとは思えない、紙たちの作品が、私たちを囲んでどこをどうみたらいいかわからない。
贅沢にも、萩原さん本人からお店の商品について紹介してもらう。一足先の、個別授業みたい。

次は、つくし文具店。
萩原さんのお母さんが営んでいた文具店を改めて萩原さんが受け継いだお店。
アルバイトではなく、日直制を取り入れているこのお店では、ワークショップが週に何回か開かれることになっている。
今日のワークショップは「はんこづくり」。
今日の日直である、うたさんがワークショップの説明をしてくれる。
「昼間、ここではんこづくりしてたんですよ。」
「はんこつくれるんですか?」
まなが食いつく。
「はい、透明樹脂といって…」
うたさんがはんこづくりの過程をおしえてくれる。
どうやら、透明樹脂という素材の、光にあてたら固まって水にさらすと溶けるという特性を生かしてつくるようだ。
その場で描いたイラストなどをパソコンでスキャンして、紫外線にあてて、みずにさらすとできるらしい。
太陽光でもできるらしく、子どもたちにも大人気なんだそうだ。

「ここでロゴはんこ、つくっちゃう?」
だれともなく、そんな声が上がる。
でも、ロゴはまだ未完成。どうしよう。まずは瀧内さんに相談。
「ああ、いいんじゃない。つくりなよ。まあ、ロゴまだできてないけどね。」
ここで完成させちゃおう!ってなるのに時間はかからなかった。瀧内さんの指示がとぶ。
バランスは、そっちのほうがいいだとか、長さをもっとのばしてとか。
デザインの世界は数ミリ単位の話なんだなということを目の当りにする。

「うん。いいんじゃない」
12月午後授業店長にっき。「つくし文具店でロゴ、つくっちゃいました」


瀧内さんのOKがでて、さっそくはんこづくり。
12月午後授業店長にっき。「つくし文具店でロゴ、つくっちゃいました」

透明樹脂のシートに、できたロゴをはりつけて紫外線をあてる機械にいれる。でてきた透明のシートを水にさらしてこする。
12月午後授業店長にっき。「つくし文具店でロゴ、つくっちゃいました」

浮き上がってくる、「ten」の文字。すごい。

作りはじめてから5分くらいで、私たちのお店「ten」のロゴが完成した。
青色のインクでおされたロゴはスッとしていて、きれいだった。
名前が決まったときよりももっと嬉しい。やっとかたちになったお店のロゴ。
12月午後授業店長にっき。「つくし文具店でロゴ、つくっちゃいました」



それから国立本店へむかい東京の工程を無事おえたわたしたち。
長野に帰ってきたのは、夜の2じころ。

当初決めるはずのお店の内容や、レイアウトは決められなかったけれど、イベントの話はすこしだけ進んで、ロゴは完成した。
ほんのすこし、安心できた。
本当の勝負はこれからだけど。




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2013年12月10日 Posted byしののい まちの教室 at 11:19 │お知らせ